(四万十川の清流と原風景に魅せられて②-過度の期待)の続き
世界の藤の里を目指して四万十川沿いを南下。 四万十市街に出てきた。 ある交差点できょろきょろしていると... ”何、どこに行く?” と対面に停まっていた軽トラのおっちゃんが声をかけてくれた。 おおっ、なんと親切な... 少々感動しながら、 “あの、藤の...” と答えかけると、 ”あー、あの”E”の看板のあたりや。”と土佐弁(?)で教えてくださった。 振り返ると”E"の看板の建物の後ろに小高い丘のようなところも見える。 ”わかりました。どうもありがとうございます!!” とお礼を言うと、軽く手を振って去って行った。 こちらの人は親切やなぁ、などと少し感動しながら進んでいった。 そしてその”E”の建物の前に来ると... ![]() !!!!!!! ”おいっ、あれ”Fuji”って書いてあるぞ。まさかあの”Fuji”と勘違いしたんとちゃうやろなー!!”と興奮気味にkimotoshiさんに言うと、 ”ほんまや!!しかもあれ”E"やなくて”FG"やんけ!” と人目もはばからず大爆笑。 しかも横には”Namco Land"とも書いてある。 ここに来た買い物客はこのおっさんたちがなんでそんなに大うけなのか理解できなかっただろう。 元のところまで戻っていく最中も、 ”何で俺らがNamco Land"にいかなあかんねん。” ”明らかに旅行客やのにわざわざそんなところに行くかぁ。” “あのおっちゃんもええことしてくれたのにこんなに大笑いになっているなんて思わんやろなぁ。” などと爆笑しながら次から次へとことばが出てくる。 ちょっと過度の期待で四万十川に乗り込み、期待外れもあって少し沈みかけた我々を爆発させてくれた出来事だった。 さらにずっとほとんど叫びながらこの話題で盛り上がりながら、引き続き世界の藤の里を探し続けた。 近くの山をみて急斜面の道を車が登っていくのを見て、“あの車、その藤の里へ向かってるんとちゃうか?” ”あれやったらビビるで。それやったらこの地図えらい省略の仕方やな。” そうこうやっているうちに、行き先を示す登りを見つけてその方向へと進んだ。 その道を進むと再び”E"の看板が見えてきて、また大爆笑。 ”もしかして、あそこにあるんとちゃうやろな!?” “あの丘がそうんなんかな...、いや、世界の藤展とかあの”Fuji”でやってるんとちゃうか?!” などととどまる先が見えないほどの大盛り上がり。 また、目の前の道路に野生の狸が現れて、我々が進む方向へ必死に逃げているのを見てまた大爆笑。 もはやこうなると何が起きても面白い状態に。 やっと世界の藤の里がある香山寺の案内板が見えてきた。 ![]() ”ここか、えらいてこずったなぁ...”なんて言いながらその方向を見ると、 ![]() 強烈な上り坂! 近くの地図を見てみると、 ![]() !!!! ”ものすごいヒルクライムやんけー。まさかさっきの車ほんまに藤の里行くところやったんちゃうん!?” ”いったい何でこんなに次から次へとおもろいことおきんねん。” と再び大盛り上がり。 ”これ登ったら、ウナギも食えんようになるし、最終バスも逃してしまうなぁ。そうなったらええブログネタになるわ。” ”しかも藤咲いてなかったりして。” ”そしたら”Fuji"見ただけになるやんけー” と腹抱えて笑った。 ”こんなこと書いたらどう考えてもあいつらネタ作りよったやろと思われるかもなぁ” 年頃の娘でもないのに、ずっと笑いっぱなし。 そのおかげか急にお腹がすいてきた。 ほとんど走ってないのでこの大爆笑でかなりエネルギーを使ったのだろう。 中村市街地へ入り、炭や 一風へ。 ![]() ウナギのかば焼き定食。 ![]() 天然ウナギは売り切れていたので養殖。 ![]() あおさのてんぷら。 ![]() ゴリの唐揚げ。 ![]() どれもおいしかったが、特にあおさのてんぷらがよかった。 ウナギは昨年の秋の時食べた天然もののほうがよかった。 民宿にしとさまでは路線バスでの輪行。 1日3本しかなく、しかも16時20分のが最終。 逃してしまうと3時間強の自走が待っているので、時間前にバス停に。 ところが時間が迫っているのに我々以外に待っている人はいない。 そして時間が過ぎてもバスが来ない。 時刻表をよく見ると、 ”GW・夏休みを除き日祝は運休となります。”とある。 でもこれは事前に分かっていたことだが、ここにきて急に不安になってきた。 ”GWって具体的にいつのことなんやろ??” “まさか5月1日からのこととちゃうやろなぁ...” 偶然別のバス停にいたおばさんが、 ”何ゆうてんの!ここにちゃんと書いてあるでしょう!!” と時刻表を見ながら携帯でもめている様子。 そして電話を切って、ブツブツ言いながら去って行った。 ”まさかGWの期間のこととちゃうやろな...” とますます不安は募るばかり。 ただ先ほどの大爆笑の余韻からかあまり深刻には考えていなかった。 実はこの間にも関連の爆笑トークがあるのだがそんなことまで書きだすといつまでたっても記事が終えられないので割愛。 すると時間より少し遅れてバスがやってきた。 ”よかったぁ。” と乗り込んで奥の席へ行く途中にバスが動きだした。 すると対して動いていないのにものすごい揺れ。 ブロンプトンを片手に前後左右に揺り動かされた。 ”おいおい、運転手えらい荒いなぁ、おこっとんのか。” ”いや、バスのせいやで。” ”こんなんでにしとさまでの道、大丈夫か?!” と再び笑いの渦へ。 もはや栓は緩みっぱなしだった。 口屋内でバスの乗り換え。 ![]() ちなみにこのバスだが、重心高そうでしょう、そりゃ揺れるわ。 そして揺られ揺られながら民宿にしとさへ。 このバスは降りたいところで合図をすると停めてくれるシステム。 民宿の目の前で下してもらった。 なかなかいいシステムだ。 今回はなかなかいい部屋に当たった。 前回は”ここは踏まないでくださいね。”というような部分があったけど。 風呂に入ってさっぱりしてから夕食へ。 すでに我々以外の宿泊客の方々と、民宿のお手伝いの方と楽しく食事をされていた。 この民宿の食事は量も豊富でめちゃおいしい。 ![]() かつおのたたき。 ![]() あまごの塩焼き。 ![]() カニ、エビ、その他自家栽培の野菜。 ![]() そして旬の筍。 ![]() この料理がここに来る楽しみの一つだ。 この民宿のお手伝いさんがつってきたというアジの刺身もいただいたがこれも美味。 めちゃ甘かったので驚いた。 このお手伝いさんはオーナーの幼馴染らしく、このアジ関連から通称“アジのおっさん”となった。 他のお客さんと民宿の方とが混じって気さくに談笑。 こういうところは民宿のいいところだ。 めちゃ忙しい時期だとこういうことはできないらしいが、なかなかアットホームでいい。 この後皆さんカラオケにそろって行かれたようで非常にいい雰囲気だった。 この夕食までは... そのあとどうなったのかは次の日の夕食時に知ることとなる。 またこの日もう一人の宿泊客のHanaさんから驚くべきことを聞かされた。 それらの詳細は次回の記事で。 (四万十川の清流と原風景に魅せられて④-大興奮・大感動のカヤッキングへ続く) ■
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by tac-phen
| 2010-05-12 15:22
| 四国
旅行の最初の楽しみはプランニングだと思う。
今回の四万十川への旅行も数ヶ月前からの計画作りから楽しかった。 というより実際は昨年の秋から始まっていたのかもしれない。 地図やyahooの路線をみて、どういうルートで行くか何をするか... また他の人のブログや検索で得た情報をみて、行ってみたいところややりたいことがさらに増えたり。 時間が限られていることを実感し、その中で何をするのか... などいろいろ試行錯誤をするところから旅は始まっている。 ![]() 一人でいこうが誰かと行こうがその楽しみをじっくりと味わいたいものだ。 ■
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by tac-phen
| 2010-05-11 05:50
| 四国
先日の記事で書いたように、GWの前半の4月29日(木)~5月1日(金)、kimotoshiさんと四万十川へ行ってきた。
昨年の秋、長年行きたかった四万十川へ初めて行った時は上流から下流へと巡った。 その透明度が高くそこまで見える川の水に魚がたくさん泳いでいて、緑豊かな山合いを流れながら下流へと移るにつれどんどん川幅が広がり、まわりの自然に負けないほど雄大な清流となっていく姿に圧倒された。 自分たちが移動するところどころを切り取っても、すべてが素晴らしい風景画のように深く心に残った。 ![]() その四万十川とそれをとり囲む山々や集落すべてが素晴らしかった。 かなりゆっくり廻った印象があったが、もっとゆっくりじっくりここのいろいろな季節を味わいたいという新たな願望のもと再度来ようと心に決めた。 新たな願望といえばもう一つ心ひかれたものがあった。 中流から下流域へとポタリングしながら、ところどころでカヤックを見かけた。 雄大な流れの中にぽつんと浮かぶカヤック、まさにその自然に同化したようだった。 そしてカヤックが我々のいる沈下橋の下を川の流れに乗って気持ちよく通り過ぎ、きらめく川面の中に消えていく姿を見て次回は絶対カヤックだ、と強く誓った。 ![]() そして四万十川のガイド冊子に乗っていた菜の花が咲き誇る春に決めて数ヶ月前から準備を始めていた。 プランを立てる上でネックになるのは二人の休みの日とカヤック経験 まず日程だが、今回は最低でも2泊3日はほしい。 メインのカヤックで1日、ポタリングで2日。 3日日間休みを合わさなければならない。 そして菜の花が咲き誇る時期は3月の中旬から終わりにかけての時期。 この時期に休みを3日合わせることはかなり難しく、さらに水温も低くカヤックに適さない。 そこで菜の花の時期はあきらめ、4月の中旬からGWにかけてで調整することにした。 それともう一つの懸念はカヤックの経験。 前回お世話になった民宿、にしとさのオーナーに聞いたところ、コースはそれほど難しくはないが経験者が一人いたほうがいいとのこと。 kimotoshiさんは全くの初体験で、私は1回海で乗ったことがある程度。 ”こんなんで大丈夫でしょうか?” ”大丈夫だと思いますよ。 ただ沈したときに近くに経験者がいた方がパニックにならないので...” ”そんなに沈する可能性があるんでしょうか?” ”ほとんど大丈夫ですけど、なかにはいますね...” とどう判断したらいいのかわからない状態。 それでもまあ何とかいけるやろ、と宿とカヤックの予約を入れた。 それからこれまた去年行った時に是非やりたいと思っていた、”海津大崎の桜を琵琶湖上のカヤックから鑑賞”ということをマイミクのワイキキさんやいぬパンダさんのご厚意により実現できることに。 この時にさらにカヤックの魅力にどっぷりとはまりますますテンションが上がったが、沈したときにどうしたらいいのかなど基本的なことを聞くのを忘れるという失態を冒してしまった。 結局、大した技術的、経験的裏付けもなく乗りこむこととなった。 そして出発前立てた予定では日程は4月29日(木)~5月1日(土)。 初日がカヤック、2・3日目がポタリング。 1週間前から週間天気予報を暇があったらチェック。 3日間の天気はよさそうだが、前日の28日の天気がやばそう。 28日が雨なら、増水で川の流れが早くなる危険などもあるので変更を考えなければならない。 そんな不安を抱えつつ、29日12時にこちらをスタート。 GW初日ということで渋滞もあるかも、と思っていたが全く問題なし。 ただ四国に入ってから雨が降り始めた。 これは現地についてから状況を見てカヤックの日をきめることになりそうだ。 午前6時ころに民宿にしとさに到着。 すぐに仮眠を1時間ほど。 目が覚めると、先ほどは気づかなかったが鶯の鳴き声が気持ちよくひびいていた。 まるで録音されているかのように澄んだ声だった。 そして、河原へ。 ![]() ![]() いきなりのこの光景に感動!! ああ、ここに帰って来たんやなぁと懐かしささえ感じた。 ![]() ![]() 前回来たときは朝靄が川面近くまで下りてきていて、異常に寒かった。 今回もひんやりはしていたが、景色はきれいに澄んでいた。 そして新緑が鮮やかだ。 ![]() ![]() 半年ぶりにお世話になる民宿にしとさ。 ![]() 朝早いが民宿ならすでに起きているだろうとまず挨拶に伺った。 そして川の状況を確認する。 すると、前日の雨というより2,3日前に続いた雨の影響で水の量もおおく、流れがめちゃ早いとのこと。 民宿から流れが見えることなんてまずないそうだ。 しかもこれがここ2,3日で収まるかどうかは微妙とのこと。 さらに今は田植えの時期で、宇和島から合流する川が濁っておりその影響で四万十川も濁っているとのこと。 その他、バスや鉄道、宇和島のスポットなどいろいろ教えていただいた。 そこで再び2人で話し合い。 結局、1日目:下流域ポタ、2日目:カヤック、3日目:上流域ポタということにした。 これだけのプロセスを経て決めたこのプランが後から振り返ってみると大成功の要因の一つとなった。 プランも現地に来てやっとまとまったのでさっそく出発だ。 準備をさっさと済まし、跳ね上がるテンションを抑えつつ、四万十川の流れを追っていった。 (四万十川の清流と原風景に魅せられて②-期待過度へ続く) ■
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by tac-phen
| 2010-05-07 18:24
| 四国
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